ドイツ ILS社製 マイクロシリンジ について

マイクロシリンジ 写真

Innovative Labor Systeme GmbH(ILS)社は、ドイツにおけるマイクロシリンジのメーカーとして、お客様のあらゆるニーズにお応えする製品の開発・製造を行っています。

お客様に直接お届けするのは勿論、分析機器、計測機器等流体に関する主要部品として世界中のメーカーにOEM(相手先ブランド)供給も行っています。

各商品をご紹介するに当たり、お客様から頂くご質問についてご報告致します。

1. 17°カットしたべベルタイプとコーンタイプの使い分けについて。

ガスクロマトグラフ装置をご使用の場合、マニュアル注入はべベルタイプを使用される方が多く、オートサンプラーの場合はコーンタイプの機種が多く見られます。コーンタイプは曲がりにくくセプタムの削りカスが出にくいのが特徴ですが、針先の劣化に伴いセプタムをバイアルの中に押し込んでしまう現象が見られます。
べベルタイプはセプタムを鋭利に突き刺す為、貫通し易く針自体への抵抗は軽減されます。

液体クロマトグラフ装置の場合、マニュアル注入はレオダイン社のインジェクターが広く使用されている為、先端が90°にカットされた針が使用されています。

オートサンプラーは、一般的に国内メーカーと海外メーカーの考え方が異なり、国内メーカーは、べベルタイプでセプタムを鋭利に突き刺し、海外メーカーはコーンタイプでセプタムを押し込みながら突き刺す仕様となっています。

2. PTFEシールの役割について。

*一般的に、ガスタイトシリンジとも呼ばれています。
Hシリーズの様に、機密性を高め、又バッファー等アグレッシブなサンプルに対しプランジャーの磨耗によるダメージを回避します。

3. 1μL以下の容量を採取した場合。

Tシリーズのゼロデッドボリューム型をお勧めします。
0.1μL程度迄、採取可能です。

4.サンプリング時にカウンター圧力により採取誤差が生じる場合。

Gシリーズをお勧めします。
シリンジ上端のPTFEシールがニードル位置をずらす事無くしっかりと固定します。

5. 繰り返し注入や測定者間の注入誤差の回避は。

Nシリーズにみられる様に「シリンジ・ガイド」をご推奨いたします。

最後に、オートサンプラーをご使用のお客様には定期的なシリンジ交換をお勧めします。
注入時に針にかかる負荷は、針の先端を徐々に磨耗させセプタムの落下等トラブルの原因となります。